看護業界では、たびたび看護研究という言葉が出てきます。看護をはじめとする医療業界における研究は、病気を治すための治療法や薬の開発にあたるイメージが多いですが、看護研究はこうした研究とは少し内容が異なります。
看護研究とは、看護を受ける患者に対してより良いサービスを提供するために、看護の知識をさらにアップデートするための研究です。病院内で患者に看護サービスを提供した際、もう少しこうするべきだったなという反省や、こうしてほしいと直接患者から要望を受ける場面が多々あります。看護師はこれらの内容をもとにサービス内容の改善などに取り組みますが、これも看護研究の一環とみなしてよいでしょう。看護の質が向上すれば看護師それぞれのレベルも向上して、患者の満足度も高まります。このように、将来的に病院や看護業界にプラスとなる発展をもたらす行為が看護研究になります。
看護研究はテーマを選定するところから始まりますが、何をテーマにしようか悩む人も多いです。そんな時は、まず自分が身近で感じている些細な疑問から深掘りしてみると良いでしょう。看護研究は従来の課題や事象をより良いものに改善して看護の質向上につなげるのが目的です。案外身近なところに改善すべき要素は眠っていて、画期的な研究成果やアイデアで今までの看護が大きく変わる可能性も秘めています。看護業界に就職したら、一定の経験を積んだ看護師は看護研究に取り組むのが仕事の一環になるため、身近な疑問点についてはメモを取るなどで記録しておくと良いでしょう。看護研究に関しては『看護研究ハンドブック』も併せて目を通しておくとより深く知ることができますよ。
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